洛和会音羽病院(洛和会ヘルスケアシステム)

〒607-8062

京都府京都市山科区音羽珍事町2

電話 075-593-4111


洛和会は4つの病院と多数の介護施設や訪問看護ステーションを有し、京都市を中心に医療、介護ネットワークを発展させてまいりました。

高度先進医療から療養までを法人内で完結できる強みを活かし、全国一の創傷ケアセンターを目指しています。

音羽病院感染症科ではグローバルスタンダードに則った抗生剤の最適化が行われます。

形成外科では治療的手術に加え、アキレス腱延長や関節固定等の予防的手術が増えています。

丸太町病院心臓内科では下腿部を含むアグレッシブな血行再建が行われます。

音羽記念病院では多くの透析患者の診療とともにマゴット療法、PRP療法などの最先端の保存的加療が行われます。

これらの部門を中心に、看護師、リハビリスタッフ、義肢装具士、ドクターエイド等が目的と思いを共有し、

センターのさらなる発展を目指しています。


 

創傷ケア事業部

下肢切断と褥瘡を無くしたい

「難治性を含む慢性創傷の80%以上を治癒させる」それが私達の願いです。


 

なかなか治らない傷(難治性創傷)を持った患者さんが増加する背景に、糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病や高齢者の寝かせきりによる床ずれが指摘されています。

このような難治性創傷を治療する医療機関や医師は、全国的にも少ない状況にあります。

私たちミレニア創傷ケア事業部は専門治療を行う外来「創傷ケアセンター」の開設と体系化された「創傷治療プログラム」の導入を医療機関に提案し、「難治性創傷の早期治癒と予防」と「足の切断回避」を目指してまいります。


1 創傷ケアセンターとは

 なかなか治らない傷(難治性創傷)を持った患者さんが増加する背景に糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病や高齢者の寝かせきりによる床ずれが指摘されています。

特に糖尿病は予備軍もあわせると2210万人と言われており、患者さんの0.7%(6万人

強)が足壊疽を有し、治療している方の0.6%(3万人弱)は足の切断に至ると推計されます。くわえて足の動脈硬化や静脈不全による壊死や切断、褥瘡(床ずれ)患者がみこまれ、多くの患者さんが慢性創傷で悩んでいます。

 私たちミレニアはこれらの難治性創傷の専門治療を行う外来「創傷ケアセンター」の開設と体系化された「創傷治療プログラム」の導入を医療機関に提案し、「難治性創傷の早期治癒と予防」と「足の切断回避」を目指してまいります。

 創傷ケアセンターでは担当の医師や看護師だけではなく、治療に必要なその他の診療科や医療スタッフとスムーズな連携が図られ、必要に応じて入院手術など集中した治療を行います。


2 ここが違うセンターの強み

体系的アセスメント

 創傷ケアセンターでは医師、看護師ばかりではなく様々な職種のスタッフが創傷治療に携わります。そのため客観的に患者さんの情報を共有できるツールが必要になり、主観的に記載する従来のカルテではなく、客観的に選択方式で記載することができる専用のアセスメントシート(※3)を使用することによって、医療スタッフは一定した技術レベルを患者さんに提供することが可能になります。

医療スタッフの育成と研修 

 創傷ケアセンターの医療スタッフは創傷治療先進国である米国の医療施設で研修を実施し、必要に応じて国内の他院創傷ケアセンターを見学や研修を実施しています。

米国専門医師と看護師による定期的なテレフォン・カンファレンスの実施

 創傷ケアセンターでは定期的なほかに必要に応じて米国の専門医師と電話でのカンファレンスを実施し、常に最新の治療コンセプトを維持しております。

米国専門医師と看護師の定期的な病院訪問と実技指導

 米国の専門医師のほか、教育された看護師が国内の創傷ケアセンターを直接訪問し、医療スタッフへの臨床指導と患者さんの治療のサポートを行っております。また、院内の勉強会なども実施し、創傷治療に対する技術レベルの維持と意識の向上のお手伝いを致しております。

専用の治療用具(※4)

創傷ケアセンターでは創傷の治療や予防に必要な備品を提供しております。

全国の創傷ケアセンター(※5)と連携

各センターは必要に応じて国内18施設の創傷ケアセンターと連携し、一定した治療レベルの維持に努めます。各センターは共通の治療プロトコル(アセスメント)のもと診療しているため治療連携はスムーズに行えるほか、各センターどうしのピアレビューが可能となります。


6 地域の医療機関と他センターとの連携

 創傷ケアセンターは創傷治療を通して地域に医療機関や医療サービスと連携します。

(地域のクリニック、病院、透析施設、訪問看護ステーション、介護施設、義肢装具士との連携を想定させる挿絵を入れてください)


8 アメリカ式の創傷ケアセンターをモデルに

 私たちミレニアは1999年より、アメリカ・ロサンゼルスで足病(そくびょう)医療と創傷(そうしょう)ケアに取り組んできました。日本では聞き慣れない言葉ですが、足病外科は、アメリカでは外科の一分類として確立された存在です。そして、この「足の専門家」とフットケアに精通したナースが、皮膚科・形成外科・血管外科・整形外科・内科医や栄養士とチームを組むことによって、これまで切断を余儀なくされていた足の傷や壊疽を治療したのが、創傷ケアセンターの始まりです。

 ミレニアでは、糖尿病患者の多いアメリカで発達した創傷ケアセンターの治療内容やコンセプトをプログラム化し、全国各地の病院に導入しています。 


9 李家医師・斉藤医師紹介

米国の足病外科医師

 足の変形や障害を外科的、力学的に診断・治療する医学の一分野。「足病学」と訳されます。人の足についての専門医学で、足に関連したあらゆる分野を包含し、病気や障害の予防、診断、治療などすべてが含まれます。

 米国にける足病外科(Podiatrist)は、歯科医や眼科医と同様に専門医として、診断に始まり、マッサージや理学療法、薬剤や特別な靴の処方・足整板療法、足に関する手術なども含めて総合的な面から対処しており、日本の制度化では足の領域に関する整形外科、血管外科、皮膚科、形成外科やスポーツ医学的な面から対処する医師になります。


李家中豪(りのいえちゅうごう) ※写真挿入

     チャップマン大学卒

     カリフォルニア足病外科大学卒

     米国足病外科学会公認専門医

     米国創傷ケア公認専門医

     南カリフォルニアメソジスト病院足病外科部長

     リノイエ足病外科クリニック(ロサンゼルス)院長

     ミレニア・ウンド・マネジメント株式会社チーフメデイカルオフィサー

    

斉藤奈津子(さいとうなつこ)  ※写真挿入

    カリフォルニア足病外科大学卒

    米国創傷ケア公認専門医

    南カリフォルニアメソジスト病院足病外科所属

    ミレニア・ウンド・マネジメント株式会社アソシエイトメディカルアドバイザー


13 創傷

 創傷(そうしょう)とは、外的、内的要因によって起こる体表組織(皮膚)の損傷を指します。日常語では傷(きず)と呼ばれますが、医学的には、創傷を、その形状や原因(機転)などによって擦過傷、切創、裂創、刺創 等々に分類しています。

難治性(慢性)の創傷と急性の創傷

一般的に創傷は軽度のものであれば、自然に治癒し、重度の創傷であっても、適切な外科的治療(手術等)経て人体のもつ自然治癒力により治癒していきます。しかしながら、なんらかに理由により、治療していても数か月以上治癒しない創傷を難治性(慢性)創傷と呼んでいます。

 主な原因としては、糖尿病、末梢動脈疾患(動脈性)、末梢静脈疾患(静脈性)、圧による褥瘡などがあげられ、これらの病気に罹患していると難治性(慢性)創傷になりやすいといわれています。

 

14 糖尿病性の創傷

 糖尿病性潰瘍、壊疽(組織が死んでしまい黒くなっている)糖尿病により手足の先の血流が悪くなって靴擦れなどから傷になり、神経のしびれや知覚の低下により、傷に気が付かないことが多くなります。このことが傷をさらに悪化させてしまいます。糖尿病は細菌に対する抵抗力を低下させてしまいますので、傷から細菌が身体に入ってしまい、骨まで細菌に感染してしまいます。

 一度感染してしまうと、早いスピードで感染が全身に広がり、最悪の場合は死に至るこ

ともありますので、早い時期での治療が重要です。



16 動脈性の創傷

 動脈硬化により血管が詰まってしまうと血流が悪くなり、組織に酸素や栄養が届きにくくなるため、足先などに潰瘍ができやすくなります。足先が冷たくなって黒くなり、強い痛みを伴います。病院で閉塞性動脈硬化症(血管が固くなって詰まる病気)と診断された場合は、足先に潰瘍ができやすい状態です。

           


17 症例


18 静脈性の創傷

心臓から送られた血液は動脈を通って各細胞に酸素と栄養を送ります。その後、静脈を通って肺に運ばれるのですが、静脈弁の機能低下などの異常があると古くなった血液が逆流し、滞って足に溜まってしまい、浮腫が出現し、結果的に皮膚の細胞が壊死してしまいます。膝からくるぶしまでの間が酷くむくんで皮膚の色が悪くなり、しまいに潰瘍になったりします。


19症例


20 褥瘡

長期間ベッドで寝ている人や、車椅子を使っている人に多く見られる「床ずれ」のことです。身体の同じ場所が長期間に渡り圧迫されることで、その場所の血流が悪くなり細胞が壊死を起こし、皮膚や皮下組織に傷ができてしまいます。

       

 特に寝たきりの方は、ベッドに接している部分に床ずれが多く見られます。

 圧力が常に掛かっているため、その圧力を取り除くことが大切です。


21 症例


22 その他の創傷、フットケアの必要なもの

壊疽性膿皮症

  皮膚が虫さされやニキビのように赤く隆起し、膿が溜まった袋ができ、それが潰れて潰瘍になります。適切な処置をしなければ悪化する治りにくい病気です。原因は不明ですが、比較的女性の下腿に生じることや、大動脈炎症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病、リウマチ、糖尿病、白血病などの患者さんに多く生じることがあります。


・熱傷(やけど)特に低温やけど

 健康な人は軽度なものであればすぐに治りますが、特に糖尿病の人で神経障害がある場合は、低温やけどに注意が必要です。コタツや電気アンカで気付かないうちに低温やけどになり、治るまでに数年を要する場合もあります。寒い時期にストーブや電気毛布を使いますが、足の感覚が麻痺していると熱さに気が付きません。低温やけどは皮膚の深い場所まで至るため、深刻な状況に陥る場合があるので特に注意してください。


・足のタコやマメ

 糖尿病や動脈硬化症の人は、足にできるタコやマメは要注意です。軽い内出血に見えても、潰瘍になっている場合が多いため注意が必要です。早期発見、早期治療が重要ですので、安易に放置せず創傷ケアセンターに相談してください。


・巻き爪

 巻き爪はその形状のため、爪を切るときに誤って趾を傷つけてしまう場合があり、その傷が悪化すると趾が壊死してしまいます。また、高齢の方は目が見えにくいため、同様に傷を作り易く注意が必要です。無理に自分で切らず、ご家族や医療機関に相談してください。

      



創傷ケアセンターでは、慢性創傷を治療する専門外来です。患者様の状態を細かくアセスメントし、創傷の原因を把握したうえで治療します。エビデンス(治療方法の選択の根拠)に基づいた治療を行うことで効率的に治癒に繋げ、患者様のQOL(生活の質)の向上を図ります。


23 症例


24 傷の症状で探す

症状から原因を探ります。


25 症状①以下のどれかに該当する

熱感・発赤・腫脹・膿がでる・悪臭がある・痛みや感覚が鈍い・しびれがある・

糖尿病である・透析を受けている


28 症状②以下のどれかに該当する

傷の色が黒い・壊死している(ミイラ化)・皮膚が冷たい・痛みが強い・足の毛が無い

高血圧・動脈硬化である・透析を受けている


31 症状③以下のどれかに該当する

足のむくみがある・膝下の皮膚が茶色いまたは赤黒い・足の血管が浮き出ている

1日の立っている時間が長い・静脈瘤である


34 症状④以下のどれかに該当する

寝たきり・長時間の座位が長い(車いすなど)・褥瘡である


37 症状⑤以下のどれかに該当する

おできのようなものが治らない、大きくなった・

熱傷になった・リウマチ・膠原病・原因不明の病気(難病指定を受けている)


40 治療と予防

難治性創傷を治療するためのポイントとして以下のような点があげられます。


 特に重要なポイントとして

血流

デブリ

湿潤環境

除圧


41 予防

予防のために、オーソティクスの作製もすすめています。


43 受診するには

 創傷ケアセンターは予約診療となっております。お近くの創傷ケアセンターに受診の予約をしてください。 

 かかりつけの医療機関がある場合は、紹介状(診療情報提供書)を作成してもらってください。

 創傷ケアセンター受診日当日は紹介状、保険証、お薬手帳(無ければお薬)をお持ちください。


67 ミレニア創傷ケア事業部

病院へのサポート

医療関係者はもちろん、難治性創傷、足病変で悩む全ての方のために創傷ケア事業部では様々なサービスでサポートいたします。


サポート内容

創傷ケアセンター(専門外来)設立支援

医療スタッフへの手術(技術)指導、臨床指導、教育研修(国内・米国)

米国専門医とのオンラインカンファレンス

論文・学会発表支援(データ集計)

治療に関する情報提供(定期刊行物、WEB・メール配信)

創傷ケア物品の紹介および販売

広報支援(講演会・研究会設定、ダイレクトメール、WEB、マスコミ取材交渉)

     ※キャラバン情報 慢性創傷に苦しむ患者さんを救うために、もっともっと多くの方たちへ創傷ケアについての情報を発信させていく活動の必要性を認識しています。ミレニアがサポートする日本全国の創傷センター(専門外来)を基点にして、移動式の慢性創傷治療講演会を順次各地で展開しています。創傷治療や下肢切断回避の地域的取り組みに関心のある方々、お気軽にご参加ください。そこでミレニアは、全国の創傷ケアセンターを会場に、移動式の講演会を開催。


全国マップ

地図挿入(地図上をクリックすると各センターの情報へ飛ぶ)


68 ミレニア創傷ケア研究会

研究会の主旨

医療関係者の方へ

     ・治療に関する情報を知りたい!

     ・こんな場合どうしたらいいの?

     ・他の施設ではどうしているのだろう?

治療に携わっていると疑問や不安はつきものですよね。ミレニアでは年1回に医療関係者を対象にした研究会を開催しています。この研究会は全国の創傷ケアセンター、褥瘡プログラムを導入いただいている病院の医師、看護師、コメディカルなど職種を問わずに参加いただけるほか、これらの治療に関心の高い医療関係者の方や企業の方もご参加いただけます。最新の治療に関する情報収集や他施設、他職種の方々との情報交換にお役立てください。


今年のテーマ・開催病院

「再生」~治療コンセンサスの世界基準を目指して~

ホスト病院:社団法人全国社会保険協会連合会 仙台社会保険病院

医療法人 岩切病院


問い合わせ先

コメント:ミレニア研究会の階層に表示する。


74 創傷ケアニュース

季刊誌「ミレニアニュース」を発刊しています。

最新の治療情報や予防に関する情報など、折々のトピックスなどを掲載しております。


76 キャラバン情報

ミレニアがサポートする日本全国の創傷センター(専門外来)を基点にして、移動式の慢性創傷治療講演会を順次各地で展開しています。 創傷治療や下肢切断回避の地域的取り組みに関心のある方々、お気軽にご参加ください。


キャラバンとは

創傷ケアのパイオニアとして、アセスメントファームを利用してのエビデンスを使用した治療の標準化を行ってきたミレニア。 日本で初めての創傷ケアセンターがオープンしてから約5年という歳月が過ぎた今、構築された確かなデータを元に慢性創傷に苦しむ患者さんを救うために、 もっともっと多くの方たちへ創傷ケアについての情報を発信させていく活動の必要性を認識しています。

そこでミレニアは、全国の創傷ケアセンターを会場に、移動式の講演会を開催。


申込方法

申込用紙をダウンロード

参加希望日時やその他必要事項を記入の上、開催日一週間前までにFAX 03-5695-3000までご送付下さい。

(お申し込みはEメールでも受け付けております。 同様の記載事項をinfo@millennia-corporation.jpまで送付下さい。)


 

骨髄炎治療,足,治療装具,糖尿病,予防的手術,壊死,潰瘍についての質問お待ちしております。